「セキュリティ産業新聞」最新号より
セキュリティ強化・物流効率化
PSカードで港湾対策
今冬 横浜・神戸で開始<国土交通省港湾局>
国際港湾施設のセキュリティ強化と国際物流の効率化の両立を図る「出入管理情報システム」の導入がいよいよ始まる―。
国土交通省港湾局(総務課危機管理室)は、国際港湾施設に出入する際、トラックドライバー・港湾運送業者の「本人」「所属事業者」「立入目的」、いわゆる安全確認3点セットを効率的かつ確実に認証するためのICチップ付き全国共通の身分証明書である「PS(Port Security)カード」の申請書受付(配布)を今月6日から9つの地方整備局で開始した。当面は出入管理情報システムを導入予定の5港(横浜、名古屋、神戸、北九州、博多)を利用するユーザーを対象に発行する。国際港湾における本人成りすましや身分証明書の偽造防止によるテロリスト、密輸人や国際犯罪者を水際で阻止できるため、セキュリティ水準の向上、及び物流の効率化の両方が実現できる。今年度の実施予算は3億円。
申請書に基づき国が発行するICチップ付きの生体認証も可能な身分証明書となる「PSカード」は、表面には本人の顔写真、ID番号、有効期限、企業名、活動エリア、及び偽造防止用ホログラムを印刷。またカード内部には同じく顔写真やID番号等を格納したICチップを内蔵、裏面には注意事項などを表記。発行対象に応じトラックドライバー・港湾運送業者向けPSカード、及びビジター向けの2種類を用意。また、両カードとも当初は無料で、有効期限は運転開始後5年。将来は有料化(使用料徴収など)も検討していく。
一方、主要港のコンテナターミナルにはリーダー筺体、リーダー管理端末、通信・変換器を設置、利用者はリーダー筺体にPSカードをかざすと、本人確認カメラで顔画像を警備員がPCで確認するほか、指紋認証も実施。問題があると赤色灯、及びブザーが発報するなど、短時間で制限区域への出入りを確実・円滑に実施できる。港湾利用者を対象に6日から北海道開発局のほか、東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州地方整備局で申請書を受け付け、今夏頃から順次PSカードを発行するほか、同出入管理情報システムを使った試行運用を、今冬から横浜港、神戸港、来春には名古屋港、神戸港、北九州港、博多港でも実施する予定。

なお、改正SOLAS条約に基づく国際ルールの実施、及び我が国も2004年7月の法律施行による国際港湾施設の保安状況の評価や保安規程の承認、立入検査等を実施、同時に国際港湾施設の管理者も保安対策を実施してきた中、国の立入検査で「ターミナルゲートにおける出入管理に係るセキュリティの脆弱性」が指摘されていた。
※港湾運送業者は6大港で3万人。また、全国のトラックドライバーは約90万人。
(2010年5月10日発行号より)
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