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さらばJUSCO、イオン、GMSの3社合併、次なる成長、改革加速。
イオンが主力の総合スーパー(GMS)事業の革新へアクセルを踏み込んだ。イオンリテール、マイカル、イオンマルシェの3社を2011年2月期中に合併し、各社の店名を「イオン」に統一する方針を固めた。大手小売業への仲間入りを果たした前身の社名「ジャスコ」の消滅は、旧来型のGMS店舗と、ゆるやかな連帯というグループ経営からの真の決別を象徴する。「さらば、ジャスコ」――。次なる成長は新生「イオン」に託される。
27日、ジャスコ津田沼店(千葉県習志野市)の衣料品売り場に、イオン自前の専門店「トップバリュコレクション」の1号店が開業した。元米カジュアル衣料品専門店のデザイナーを起用。洗いをかけて使用感を出したシャツやジーンズなど洗練されたデザインは、これまでのGMSの衣料品とは一線を画す。
同ブランドは商品企画から製造、販売まで一貫してかかわる「ユニクロ」と同じ製造小売り(SPA)型。場所もエスカレーター近くの平場という一等地だ。立ち寄った主婦(30代)は「今まで専門店ばかりに行っていたけれど、これからは使ってみたい」と話す。
生活雑貨、自転車、ペット、ドラッグ、酒類――。イオンは「成長の見込める分野の専門店の集合体にGMSを再構築する」(岡田元也社長)方針を掲げる。ただ、専門店開発とGMSへの導入は緒に就いたばかり。3社合併を機に、こうした店舗改革に加速がつくとの期待が同社にはうかがえる。その裏には、イオンリテールとGMS他社の間で「同じグループでも営業政策の浸透にタイムラグが生じがちだった」(マイカル幹部)との反省があるようだ。
GMSの不振は、衣食住を総花的に扱い、商品部門別にバイヤーが商談するために硬直化した売り場が主因。消費者のライフスタイルを軸に商品を仕入れ、売り場を作る専門店の導入は収益回復の切り札という位置付けだ。この改革を1店でも多く、同じテンポで進めることが再生には不可欠。その点でも事業会社の壁を取り払う合併は大きな意味を持つ。
合併効果はマーケティングの側面に及ぶとの読みもある。1つは、マイカルの強みである衣料品のノウハウをイオンリテールに還元するといった相乗効果だ。さらに、一定商圏内での販促効果の最大化が挙げられる。
従来は商圏が近い店舗でも、運営会社が異なるため地域住民のニーズを反映した商品政策で歩調を合わせられないケースが多かった。運営体が統一されれば、同じ「イオン」の看板で、地域の売れ筋商品を一体的に販促できるようになる。いわば「ゆるやかな連帯」の払拭(ふっしょく)がもたらす効果といえる。
営業面の改革だけではない。イオンが想定する3社統合のもう1つの効果は、広い売り場と膨大な取扱商品ゆえに悩む高コスト体質の改善だ。
イオンは2010年2月期、人材配置の適正化や水道光熱費の節約などを積み重ね、GMS事業で約500億円の販売管理費を削った。今後3年間で、さらに500億円規模の削減を掲げるが、「従来の手法だけでは限界がある」(証券アナリスト)との指摘がある。
イオンは3社合併による購買力の向上をてこに、3社合計で年間7700億円の粗利益を14年2月期までに同100億円改善させる考え。さらに間接部門のスリム化や広告宣伝の効率化で、現在は3社合計で年間約7500億円に上る販売管理費を5%程度削減できるとみている。こうした地道なコストの見直しで収益力の回復を目指す。
開発が進む専門店は社内から人材を公募。将来は実績に応じて給与を厚くするなど、成果給の要素を強くする方針だ。今回の決断で弾みがつくGMS改革は、大企業が陥りがちな組織の硬直化を克服するための試金石でもある。「硬直的な組織は企業の衰退に直結する。GM(ゼネラル・モーターズ)になってはいけない」というイオン首脳の言葉が重く響く。











