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銀ブラ拠点めざす、三越銀座店9月11日に増床開業、観光案内所や巨大休憩所。

2010年07月26日 / 日経MJ(流通新聞) このエントリーをはてなブックマークに追加

 三越伊勢丹ホールディングスは9月11日に増床開業する三越銀座店(東京・中央)の概要を発表した。売り場面積は増床前の1・5倍の3万6千平方メートルで、銀座地区最大の商業施設となる。店内には約3千平方メートルの巨大な休憩スペースがあり、外国人客のための観光案内所も用意する。銀座を散策する"銀ブラ"の拠点を目指す。

 今回の改装には三越伊勢丹ならではの新しい試みが詰まっている。まず百貨店の"顔"ともいえる化粧品売り場を1階ではなく地下1階に持ってきた。これは地下鉄から入店する顧客を想定しているためだ。

 化粧品売り場の「コスメインフォメーション」では、アドバイザーがブランドの枠にとらわれず顧客に合った化粧品を紹介する。

 伊勢丹との統合の成果を見極めるポイントが衣料品から雑貨、食品など計12カ所に設けた自主編集売り場「銀座スタイル」だ。

 仕入れ担当者はすべて三越出身だが、商品調達などの"品定め"には伊勢丹が協力した。社員を減らすかわりに出店した企業に売り場の運営を任せる手法をとる百貨店もあるなか、あえて社員が仕入れ・販売を手掛けることで他店との違いを打ち出した。

 物販以外の施設を充実させたのも特徴だ。これまで同店にはなかったレストラン街を12階につくった。日本初登場店など「銀座店でしか食べられない店」(三越伊勢丹の石塚邦雄社長)が23店入る。

 9階には休憩スペース「銀座テラス」を設置した。売り場面積の1割にあたる約3000平方メートルには、芝生の広場や134席のいすを用意。有料の託児所のほか授乳室、おむつ交換室、子供用トイレなどもそろっており、子供連れの顧客に重宝しそうだ。

 石塚社長は「銀ブラという言葉があるように、ただ(売り場や商品を)眺めるだけで構わない」とするが、休憩に訪れた客が食品などをついで買いしてもらうことも期待しているようだ。

 珍しいのが外国人客に銀座周辺を紹介する外国人観光案内所。英語と中国語に対応し、免税手続きもする。中国人観光客が多く持つ銀聯カードのATMも設置する。銀座は中国人にとって特別な場所だけに、集客に寄与しそうだ。

 同店は地域への貢献が求められる「都市再生特別地区」に指定されている。既存店(本館)の隣にある駐車場スペース、銀行跡地などを一体的に開発。13階建ての新館と本館を地下と3階以上で接続した。

 初年度の売上高目標は約630億円。実現すれば、現在の銀座一番店である松屋銀座本店(約560億円)を抜く。石塚社長は、この目標を「(成功か失敗かの)1つのハードル」と位置付ける。

 今回の改装は2008年4月に三越伊勢丹が誕生して以来、初の大型プロジェクトとなる。石塚社長は「上質で新しいライフスタイルを求めるお客さんはどんな時代にも必ずいる」と話す。経営統合の効果を見極める試金石となりそうだ。(原島大介)

【表】三越銀座店のフロア構成   

階   主な売り場

12 階   レストラン

11 階   レストラン

10 階   ベビー・子供用品

9 階   公共スペース「銀座テラス」

8 階   催事場、リビング

7 階   紳士服・雑貨

6 階   紳士服・雑貨

5 階   婦人服

4 階   婦人服

3 階   婦人服

2 階   婦人靴、宝飾品、着物、外国人観光案内

1 階   婦人服飾雑貨、ハンドバッグ、宝飾品

地下1階   化粧品、アクセサリー

地下2階   食 品

地下3階   食 品

(注)本館と新館の区別は考慮していない   

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