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高島屋、あす4割増床オープン――ミナミVS.キタ熱く、周辺施設とスクラム強固に。
高島屋大阪店の増床は百貨店同士の顧客争奪戦にとどまらず、商都・大阪における地域間競争の幕開けも意味する。
難波・心斎橋を有するミナミ地域とライバル関係にある、梅田を核とするキタ地域。百貨店ではエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)、西日本旅客鉄道(JR西日本)と三越伊勢丹ホールディングス(HD)の共同出資会社、Jフロントが相次ぎ増床や新店開業に踏み切る。JR西は大阪駅につながる同社最大級の専門店ビルも立ち上げる。
H2Oの試算では、大型商業施設の総面積(07年)はキタ地域で36万平方メートル、ミナミ地域で30万平方メートル。これが12年になるとキタの約50万平方メートルに対し、ミナミは約34万平方メートルと大きく差がつく見通しだ。
危機感を募らせた高島屋は「連携プレーで地域競争を勝ち抜く」(増山裕・大阪店長)と、入居ビルの大家でもある南海電気鉄道とスクラムをがっちり組み直した。
例えば、高島屋の改装が10年春、秋、11年春と3期に渡るため、南海は近隣の商業施設「なんばパークス」改装、高級賃貸アパートメント開業、商業施設「なんばCITY」改装の3段階で歩調を合わせる。キタに話題をさらわれないよう、商業地として鮮度を上げ続ける作戦だ。
高島屋、パークス、CITYは主な客層や利用シーンが異なる。40代以上の女性に高級感で支持される高島屋、家族やカップルが月1、2回訪れる滞在型ショッピングセンターのパークス、OL層が週1回以上通う手ごろな専門店ゾーンのCITYといった具合だ。
こうしたすみ分けを徹底するべく、南海は11日にパークスで全体の2割強に当たる63店を改装や入れ替えをし、1万円台後半から2万円台の婦人服を強化する。CITYは11年4月、同じく2割相当の約60店を刷新して1万円以下の衣料雑貨を拡充する。近年減少続きだった2施設の年間売上高を、改装で1割増の650億円程度に押し上げようとしている。
「一つ屋根の下で結ばれている関係だ」。隣接の高層タワーに入るスイスホテル南海大阪のクリスチャン・シャウフェルヴュル総支配人も、富裕層や外国人観光客の囲い込みで高島屋の増床に期待を寄せる。同ホテルは昨年から宿泊客に高島屋で3000円以上買うと5%割り引くクーポンを配り、高島屋のゴールカード会員には宿泊料金を15%前後安くするサービスを始めた。
「六本木ヒルズ、東京ミッドタウンに匹敵する規模を生かして難波を飛躍させる」。南海の再開発担当者の鼻息は荒い。高島屋からパークスにかけての一帯は約530店舗を抱え、ホテルやオフィスを含め延べ床面積55万平方メートルを誇る。
折しも難波地区は、兵庫県から乗り換えなしの来街を実現した09年3月の阪神なんば線の開業で広域集客に弾みがついている。百貨店「大阪の陣」は、まちづくりに大きな影響力を持つ鉄道会社を巻き込む総力戦で激しい火花を散らす。











