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商品表示に「フラッシュ」――ビック、携帯通販見やすく(eリテール消費を動かす)
画面送り不要、閲覧2倍に
消費不振を尻目に携帯電話を使った通信販売が成長している。ビックカメラは携帯通販の将来性に着目し、同業他社に先駆け画像処理技術「フラッシュ」による商品表示を昨年10月に携帯サイトで始めた。消費者は簡単なボタン操作だけで商品の詳細を見られるようになり、導入後のアクセス数は1年前の約2倍に増えた。売り上げも着実に伸ばしている。
フラッシュ機能を取り入れたのは、携帯通販「モバイルビックカメラドットコム」の商品紹介と商品特集のページだ。
例えばお薦め品として掲載されたパナソニックのホームベーカリーを選ぶと、画面の上部に商品画像を表示したまま、携帯の十字キーを押すだけで商品の特徴、スペック、店からのコメントを簡単に切り替えられる。決定ボタンを押すと詳細情報が下部からせり上がる仕組みだ。別ページを読み込んだり画面をスクロールする必要がない。
従来のサイトでは、商品情報をすべて見るためには縦長の画面を上下にスクロールしたり、別ページを開く必要があった。こうした手間を嫌って買わなかった訪問者もいたとみられる。
フラッシュは、ソフトウエア開発会社アイ・ブロードキャスト(東京・千代田)の携帯電話向けフラッシュ生成サービス「スナップレック・エフエル」を採用した。400機種以上の携帯電話に対応する。採用システムの選定では5社を比較したが、携帯向け製品が専門の同社の開発力の高さなどが決め手となった。将来、より表示能力の高い機種が増えても改良しやすいという。
「携帯サイトはより見やすく買いやすくを目指す」とシステム担当の渡辺英二さんは話す。投じた費用は1千万円以上。携帯高機能化でブラウザの表示能力は年々向上しており、他社に先駆けて高精細で使い勝手の良い携帯サイトを作れば利用者が増えると見込んだ。
昨年10月の導入から3カ月のアクセス数は2倍近くに急増。1人当たりのサイト訪問回数も増えた。導入後の売り上げは1年前の5割増。携帯向けメールマガジンで通販サイトに誘客しているが、「メルマガから飛んだ先のページが見やすいと気に入ってもらえる」という効果も出ている。
日本経済新聞社の「eショップ・通信販売調査」によると、2008年度の携帯通販の売上高は07年度比13%増。ネット通販全体(12%増)に比べて伸びている。
ビックでもネット通販売上高に占める携帯通販の比率はまだ1割に満たないが、伸び率ではパソコン経由を上回る。ゲームソフトなどでは、携帯通販の予約数や販売数がパソコン経由を上回る商品も増えているという。
今回採用したフラッシュ生成サービスはソフトを改良しやすい。見せ方には工夫の余地があり、今後は商品の真横や背面の画像をそろえ、簡単な操作で様々な角度から商品を見られるようにする事などを計画している。
ビックは現在、携帯サイトでのクーポン券配布を検討中だ。「顧客一人ひとりに向けたマーケティングができるようにする」(渡辺さん)のが狙い。携帯を活用して一人ひとりに合った商品提案ができれば、売り上げにもつながりそう。そのためには実店舗や販促部隊との連携も欠かせない。
(岩本健太郎)
ここが新しい
家電製品のスペックや特徴など消費者が知りたい情報を簡単な操作で見られるようにした。携帯クーポンなど販促の幅も広がりそう。










