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銀座の「主役」降板、西武有楽町店12月閉鎖、家電・カジュアル、後継有力。
セブン&アイ・ホールディングスは傘下のそごう・西武が運営する西武有楽町店(東京・千代田)を12月25日で閉める。JR有楽町駅から中央通りに連なる銀座・有楽町地区は誰もが認める日本一の繁華街だ。その玄関口ともいえる「有楽町マリオン」に入る同店の撤退は、他に望めない好立地でも成り立たない百貨店経営の苦境を浮き彫りにする。一方で早くも後継テナントがささやかれ、新しい「銀座の顔」を巡るさや当ても始まった。
西武有楽町店の閉鎖が発表になった27日昼、家電量販最大手のヤマダ電機にある不動産会社から打診が舞い込んだ。「後継テナントとして出店するお考えはありませんか」
昨秋、東京都豊島区の三越池袋店跡に巨艦店「LABI1日本総本店池袋」を開いた実績を当て込んでの申し入れ。ただ、そこでの返事は「うちは難しい」だった。
800メートルほど先のJR新橋駅前に2館持つヤマダにとって自社競合のリスクがあるからだ。ある幹部は「客数を考えれば、周辺に駐車場を確保するだけでも膨大な費用がかかる」とみる。
日本一の繁華街、銀座・有楽町地区にぽっかり空く1万5000平方メートルの商業空間。小売業、デベロッパーなど関係者から熱い視線が注がれ争奪戦かと思いきや、意外と慎重な意見も目立つ。最大の壁が賃料だ。
西武有楽町店が入る建物の賃料は現在の相場よりかなり割高とされる。周辺相場より2〜3割高いとの見方もあり、大手不動産関係者は「リーマン・ショック前の水準にとどまっているようだ」と指摘する。
「今言われているような水準であれば、複数のテナントを集める専門店ビルの運営は難しい」というのは有力商業施設デベロッパーだ。そんな中で出店の可能性が取りざたされるのはやはり、家電量販店とデフレ下でも好調なカジュアル衣料専門店だ。
家電ではヨドバシカメラとビックカメラが都市型店の運営にたけている。だが、ビックはJRの線路を挟んだ目の前の旧そごう跡に旗艦店を構える。ヨドバシカメラもJRで3駅の秋葉原に大型店を持ち、すぐに跡地を狙う検討に入る雰囲気にはない。
ただ、薄型テレビ販売に沸く家電業界も、市場全体を見れば頭打ち。限られたパイを奪い合う大手各社にとって、同地区での大型店開業は販売シェアの点では大いに魅力がある。「最後は家電量販が入ることになるのでは」とみる業界関係者は少なくない。
カジュアル衣料はどうか。ある海外ブランド衣料店の開発担当者は有楽町店について「あれだけの通行量がある立地はやはり魅力的。ヘネス・アンド・モーリッツ(H&M)など外資系ファストファッションなら1棟借りで押さえることも十分あり得る」と話す。
一方で「あの立地は以前のような輝きがない。家賃次第だが、是が非でも押さえたいほどの好立地だとは思わない」(大手衣料専門店)との指摘もある。
国内はもとより、海外からの観光客も多いこの地の集客力に異論はないだろう。建物の所有者からどんな条件を導きだし、どこが玄関口の後釜に座るのか。それは銀座の今後の商業勢力図を示す1つの指標になる。










