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イズミヤ、3社共通PBに衣料品――一括発注で品ぞろえ充実(売る技術光る戦略)
イズミヤは2月下旬から、ユニーやフジと展開するプライベートブランド(PB=自主企画)の衣料品販売を本格的に始める。8月末まで子供服や肌着、靴をサイズや色別のSKU(最小管理単位)で約240品を発売する予定だ。3社が取引手法のノウハウや注文量を持ち寄り、低価格化と品ぞろえを両立、総合スーパーの衣料品立て直しを急ぐ。
「ココに注目!! 680円」。昨年11月、イズミヤ本社に近い花園店(大阪市)の衣料品売り場に、ひときわ目立つ店頭販促(POP)広告が登場した。3社共通PB「スタイルワン」で初の衣料品となる子供服のコーナーだ。24品目、2万枚を発売し、ほぼ1カ月で4割が売れ、手堅い滑り出しとなった。
「価格は業界最低ラインでも、品質は(最低ラインより)1、2段階高くする」。衣料商品開発部の曽根健介部長はスタイルワンの狙いをこう説明する。
スーパーの衣料品は母親が家族分を買う代理購買が多い。しまむらなど専門店チェーンと単純な価格勝負をせず「素材や縫製にも目配りする40代以上の客層の支持をじっくり広げる」という。今後は肌着など流行に左右されにくい商品を軸に380円の子供用Tシャツや980円のネクタイをメーカー品(NB)の半額程度でそろえていく。
3社は衣料品開発に当たり、単独のPBで培ったノウハウを開示しあった。その結果(1)ユニーとイズミヤが持つ中国縫製工場との直取引(2)国内アパレルメーカーに3社分を一括発注(3)3社が取引する衣料品企画や生産請負の専門企業を活用――という手法を駆使する体制が整った。
国外で生産する場合、それぞれの有力な直取引先を紹介し、その時々に生産するモノに応じて最も効率的な工場での生産が可能になる。一方、ストッキングなど供給者がある程度、国内の大手数社などに特定される場合は発注量をまとめて、規模のメリットを追求するわけだ。
発注量は3社まとめるとイズミヤ単独の3〜4倍になる。コスト面では1着当たりの素材費が下がる一方、実は「縫製費は生産量が増えてもあまり変わらない」(曽根氏)という。
共通PBの値入れ率(予定売価に対する販売利益の割合)は60〜70%という単独PBから数ポイントは高まるが、それが主目的ではない。むしろ量がまとまることで、今まで難しかった細かなサイズへの対応やTシャツの両面プリント、靴底のパターンなど細かいデザインを指定しやすくなる利点が大きいわけだ。
つまり衣料品の共通PBは「もうかる低価格品」というより、「幅広い顧客ニーズに応える低価格品」と位置づける。
3社の共通PBは09年8月に食品で先行した。販売実績を伸ばしており、10年度中に200品目まで増える見通し。イズミヤは共通PBの衣料品売上高を10年3〜8月期で約7億円見込み、衣料品PB全体の20%程度を占める計画だ。
「総合スーパー不振の原因は、便利だが店の特徴がなくなったこと」(坂田俊博社長)と同社はみる。他社との違いを打ち出せる共通PB「スタイルワン」は衣料品を加えて一段と戦略的な重みを持つことになる。
(山根清志)











