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衣料品不振逆風なんの――タキヒヨーは玩具店ルート(繊衣次の一手)
企画力の老舗、雑貨"産声"
「最近のおもちゃ屋にはこんなコーナーもあるのね」。トイザらス池袋サンシャインシティ店(東京・豊島)で、若い母親らが傘など雨具コーナーを眺めていた。熱心に品定めしていたのは傘や長靴、レインコートの色・柄を統一してコーディネートできる商品だ。
これらを供給するのが繊維商社のタキヒヨー。「ベビーではもう衣料だけにこだわらない。雨具やバッグなど雑貨を突破口に新しい取引先をみつける」。アパレル事業部ベビー・キッズI部の早瀬邦憲部長は話す。
タキヒヨーは創業1751年の老舗。服地から衣料まで幅広い商品を扱う。ベビー衣料は年商約55億円と、自ら店を持たないアパレルでは最大手級で、大手量販店も一目を置く。
その同社が今、前例のない販路開拓を進めている。昨年に本格化した玩具専門店最大手の日本トイザらスとの雑貨取引は典型例。衣料で培ったコーディネートを考慮した商品企画を雑貨に応用し、ベビー分野を強化したい日本トイザらスにアプローチした。今年秋には雑貨と衣料を絡めた売り場作りも提案する。
なぜ雑貨が重要なのか。早瀬氏は「現在、ベビー衣料の値下がりは異常なほどだが、若い母親の間でバッグなど雑貨の人気はなお強く、価格も維持されている。加えて、衣料販売が主力ではない新しい取引先にも雑貨の提案は通りやすい」と解説する。以前から衣料だけでなく、服飾雑貨のノウハウも蓄積してきた強みが役立つ。
ベビー衣料分野は、人口減少の影響が早く表れ、総合スーパーや専門店の価格競争が特に激しい。いわばアパレル市場の先行指標といえる。タキヒヨーは取り扱う商品と取引先を多様化させることが活路を開くとみている。
併せてタキヒヨーが準備するのが海外市場への進出。今年夏には中国のベビー・子供服専門店大手と取引を始めるメドが立ったという。まずタキヒヨーが国内向け展示会に出している商品の中から一部を選んで供給する見込み。取引規模が大きくなれば、中国市場の好みを分析した独自の企画商品などへ発展する可能性もある。
早瀬氏は「国内の雑貨強化でも海外進出でも、大切なのは企画力」と強調する。ありふれた商品ならいずれはコスト競争になり、豊富な海外生産ネットワークを持つ商社に取引を奪われたり、小売業が自ら製造分野に進出して、相手にされなくなる危険性がある。企画力こそが老舗の腕の見せどころだ。










