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伸び悩む屋外用照明、岩崎電、LED化で反攻、看板商品、年内にも代替。
岩崎電気が発光ダイオード(LED)照明で反攻に出る。看板用などで高いシェアを誇る照明「アイランプ」で初めてLEDを採用した製品を年内にも投入する方針を表明した。アイランプは反射型電球の代名詞といわれるほど業界では有名で、岩崎電気の"看板商品"。それをLEDで代替する思い切った決断を下し、伸び悩む屋外用照明市場を活性化したい考えだ。
昨年9月。岩崎電気社内で1つのプロジェクトが発足した。アイランプと呼ぶ商品名で展開し、看板や工事現場などを照らす「セルフバラスト水銀ランプ」。これのLED化を目指し、企画や技術開発に総力戦で挑んだ。
わずか1年で商品化のメドがたったのは「強い思いがあった」(渡辺文矢社長)から。今年4月に社長に就任する前からプロジェクトを率いた渡辺社長は「市場が求める製品をタイムリーに出していかなければ生き残れない」と強烈な危機感で社内をけん引してきた。
開発した電球型のLED照明は18ワットの消費電力で、1600ルーメンの明るさを出せる。水銀ランプに比べて消費電力を9割削減できるうえ、明るさは1割向上した。屋上などにある看板の照明を取り換えるのは一苦労だが、4万時間と長寿命のLEDなのでメンテナンスも楽になる。
現場の照明設計からプロジェクトに抜てきされた国内営業部商品企画課の木村重明課長は「省エネ、性能、軽量化を3つ同時に実現するのが難しかった」と振り返る。高出力のLEDを採用すれば、単純に省エネで明るくすることならできる。しかし熱を逃がすための「放熱フィン」に一般的なアルミを使えば、水銀ランプの倍の600グラムになってしまう課題があった。
世間で広く使われているアイランプだからこそ、LEDにしても既存の器具(ソケット)でそのまま使えるものにしたい――。そこで軽い樹脂を放熱フィンに使うことにした。ただ業界を見渡しても、プラスチックを使う発想はない。素材メーカーと協力して素材や構造を工夫し、熱を逃がせる樹脂製の放熱フィンを開発。水銀ランプと同じ300グラムを達成した。
ハードルは技術面だけではない。「パナソニックの商品でも東芝の商品でも『アイランプ』と呼ばれることがある」(木村課長)ほど業界での認知度は高く、60年続く岩崎電気の顔だ。今でも年間9万〜10万個出荷しているだけに、光の性質が異なるLEDへの代替が支持されなければ、客離れを引き起こす恐れもある。
開発した製品は年内にも「LED アイランプ」として発売する。往年のブランドが新時代の光源で輝き続けられるかどうかは、顧客の反響と、それを次の製品にどう生かすかにかかっている。
岩崎電気が手掛ける屋外用照明は公共投資の縮小や民間の設備投資抑制で需要が伸び悩む。住宅・店舗用などでLED化を進める、ほかの照明メーカーと比べて苦戦を強いられている。商品化までこぎ着けた今回のプロジェクトを販売面で成功させれば、おのずとトンネルの出口は見えてきそうだ。(鳳山太成)













