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LEDが照らす商機――普及まで勝負は4〜5年(底流を読む)
今年はLED(発光ダイオード)電球の本格的な普及期となりそうだ。最大の要因は価格の下落だ。昨春まで約1万円した店頭価格が昨夏、シャープなどの値下げで4000円以下、一部は3000円台前半まで下がり、昨年はLED電球の普及元年となった。
家電量販店の販売データを集計しているGfKジャパン(東京)によると、電球販売額に占めるLED電球の比率は昨年1月時点では0・2%、数量では0・01%にすぎなかったが、同12月は販売額で39%、数量で9%と急増した。
今年に入りネット通販を含め2500〜3000円の商品が登場、4月以降は一部で2000円を切ると言われ値下げ合戦の激化から、数量ベースで昨年の200万個から1400万個以上へと7倍強に広がると見られている。
LED電球の寿命は白熱電球の40倍の4万時間で通常10年もつ計算だ。消費電力は8分の1。白熱電球は一個100円程度だから寿命だけなら4000円で互角の戦い、消費電力を考慮するとLEDに軍配が上がるという程度だった。だが2000円以下ならLEDの方が完全にお買い得となり、一気に買い替えが進むと見られるのだ。
電球メーカーがLED照明に注力するのは家庭向け白熱電球の生産をやめるからだ。政府は2008年、温暖化ガスの排出削減のため、消費電力の大きい白熱電球の生産中止を業界に要請。各社は12年までに生産を順次打ち切る予定だ。
LED電球は白熱電球や蛍光灯に比べ製造が比較的簡単なため、生活用品製造卸のアイリスオーヤマ(仙台市)など従来の照明器具以外のメーカーも参入しており、それが値下げ合戦に拍車をかけている。
白熱電球の代替品としては電球型蛍光灯もあるが、明るくなるのに時間がかかる難点がある。LED照明の普及促進策も買い替えを後押しする。政府は3月までだった家電エコポイント制度を年末まで延長するのに伴い、4月以降、本来必要なポイントの半分でLED電球を交換できるようにした。例えば、2000円の商品も1000ポイントで入手できるわけだ。
10年間、買い替えなくてよいから従来の白熱電球が消耗品だったのに対しLEDはテレビやエアコン同様の耐久消費財の販売と言える。「消耗品の白熱電球と異なり、他社より先に顧客をつかまないと10年間、客は買い替えない」(大手家電量販店)とみられる。
勝負は今後4〜5年。電球は家電店や総合スーパーだけでなくホームセンターやドラッグストア、コンビニエンスストアでも販売している。価格下落とともに小商圏型のドラッグストアやコンビニの優位性が高まる公算も大きい。1個2000円弱の高単価商品の争奪戦が白熱化しそうだ。
(編集委員 井本省吾)













