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金沢工業大学教授平間淳司さん――LEDの光でホタル誘導(ほくりくism)
農薬代わり、防虫にも成功
金沢工業大学の平間淳司教授はホタルを集める発光ダイオード(LED)光源を開発した。ホタルの光と同じ黄緑色のライトで呼び寄せる仕組みで、6月に実施した実証実験では金沢市内の水辺の草むらでホタルを100匹以上集めた。
日本に生息する代表的なホタルはゲンジボタルとヘイケボタルの2種類。両者を比べると大きさ以外に、光を点滅する間隔に差がある。ゲンジは直径が15ミリメートルで2〜4秒に1度の間隔で点滅するのに対し、ヘイケは10ミリメートルと小さめで、1秒ごとに点滅する。
黄緑色のライトは560ナノ(ナノは10億分の1)メートルの光の波長を出す。平間教授は、ホタルの目がその波長に最も刺激を受けることを突き止め、ヘイケボタルが光を点滅するのと同じ1秒間隔で光るLEDランプを開発した。
平間教授の専門分野は電子工学だが、電車のブレーキ制御や医療分野など幅広く研究してきた。昆虫の生態系を研究する生物学の教授との出会いもあり、LEDで昆虫を誘導させたり忌避させたりする研究に乗り出した。
農家に普及し始めているのが、農作物の被害を防止する照明だ。ガの幼虫がキャベツなどを食い荒らすのを防ぐため、成虫のガが嫌う光を畑に照らす。殺虫剤を散布せずに病害虫を防除できる利点があり、実証研究ではキャベツなどの被害を8分の1に減らすことに成功した。
ホタルを集める試みと虫を寄せつけない農作物対策とは正反対だ。だが、照明で最も虫を刺激する光を当てて虫の行動パターンを変える仕組みは共通する。「LEDは蛍光ランプに比べて長持ちする」利点を生かし、農作物の被害防止策になると農家に採用を訴える一方、並行してホタルを集める取り組みを続ける。
来シーズンに向けて、ヘイケに続いてゲンジボタルを呼び寄せるLED光源の開発を進めていく方針。平間教授は「山里の自然の豊かさを感じてもらうきっかけになれば……」と願っている。
=新潟県上越市出身、53歳













