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新型LED、照明・TV、低コスト化に道、北大大学院の福井教授ら開発。
1つの基板上に異なる色
北海道大学大学院の福井孝志教授らの研究グループは、1つのシリコン基板上に異なる色を出す発光ダイオード(LED)を作る新たな手法を開発した。LEDの色ごとに基板が必要な従来製法に比べて、実用化されれば照明や大画面テレビ向けLEDを低コストで量産できる。製造時の温暖化ガス排出量の削減にもつながる。
日米欧で特許を出願済みで、1月下旬には米サンフランシスコで開かれた国際会議で発表した。
開発したのは、シリコン基板上に、1本が太さ数十ナノ(ナノは10億分の1)メートル程度、長さ数マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル程度のガリウムヒ素の微細な結晶を成長させ、LEDの発光素子とする手法。
「半導体ナノワイヤ」と呼ぶこの発光素子は、剣山の針のように基板上に立った構造で、電気を加えると発光する。ワイヤ1本ごとの太さや長さ、並べ方を変えることで光の波長を制御し、さまざまな色を出す実験に成功した。波長が長い光を出す場合、直径を太くすればよいという。
現時点で制御できる光の波長は赤色光から赤外線まで。制御できる波長帯をさらに広げるための研究を進め、「(光の三原色の)赤緑青を放つナノワイヤを1つの基板上に並べて白など様々な色の光を表現したい」(福井教授)考えだ。
赤緑青3色のLEDを組みあわせた白色照明や薄型テレビのバックライトは実用化されている。ただ、現在はガリウムヒ素などをLEDにするのに色ごとに異なる基板が必要。基板をチップに切り分け並べるなどの手間がかかるため製品価格も割高となり、普及に弾みがついていない。
1つの基板で複数の波長を出すLEDを1度に作れれば、シリコン原材料や消費電力を減らせるうえ、基板も大型化できるため製造コストが下がるという。
鳩山政権は温暖化ガス排出量を2020年までに1990年比25%減らす目標を掲げる。実現にはLED照明などの普及が不可欠とみられ、新技術に期待がかかる。













