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日油、電波損失少ない樹脂、ICタグ大きさ4分の1、航空機や自動車部品の管理向け。

2010年05月11日 / 日経産業新聞 このエントリーをはてなブックマークに追加

 日油は、超小型ICタグ向けの特殊樹脂を開発した。電波の損失が少なく、加工しやすいのが特長。新樹脂をアンテナ基板に使うことで、従来の約4分の1の大きさでも1メートル程度の通信距離を確保したUHF帯ICタグを実用化した。同ICタグを共同開発した丸紅ケミックスを通じ、航空機メーカーなどに売り込む。2013年度に20億円の売り上げを目指す。

 ICタグは、基板上に電波を送受信するアンテナとICチップを実装して造る。日油は基板材料として、電波の損失が少ないポリオレフィンをベースとした新樹脂を開発。強度や硬度と電波の通しやすさを両立させ、ICタグの基板として使えるようにした。

 新樹脂を利用して開発したICタグ「TAGAT(タガット)」シリーズは、基板自体の電波の損失が少ないため、埋め込むアンテナを小型化できる。UHF帯ICタグとしては世界最小となる、9ミリメートル角の製品も開発した。

 ICタグは通信に利用する周波帯によって、UHF帯対応と、Suica(スイカ)などに使われるHF帯対応に分けられる。UHF帯タイプは金属に搭載しにくく、HF帯タイプは通信範囲が短いのが難点だった。日油と丸紅ケミックスは独自樹脂を介在させることで、金属対応と1〜3メートルの通信距離を両立したという。

 タガットの用途として両社は、自動車部品の工程管理や、航空機の定期点検をするための工具の管理といった需要を見込む。航空機に搭載するための国際規格に合わせたモデルも開発し、航空機メーカーなどに売り込む。価格は従来の金属対応のICタグの半分程度に抑え、普及を優先させる戦略だ。

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