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第2部eリテール特集――ICタグ、マルチに活躍、CO2削減に一役。

2010年03月08日 / 日経MJ(流通新聞) 第2部 このエントリーをはてなブックマークに追加

物流効率化と連動、凸版が実験  排出量を可視化 消費者巻き込む

 二酸化炭素(CO2)削減にもICタグが活躍――。凸版印刷は国立情報学研究所などと共同で2010年後半にも小型ICタグを活用した物流効率化と小口の排出量を連動させる実証実験を始める。09年12月にはエコバッグにICタグを付けてレジ袋の削減を狙った実験を行い成果を上げた。ICタグを軸に、消費者や地域を巻き込んでCO2削減手法の確立を目指している。

 実験に使う予定のICタグは直径1センチ程度の小型タグだ。凸版印刷がCO2の排出情報を書き込んだICタグを、間伐材を原料にした紙製缶飲料「カートカン」に付けて出荷する。消費者は購入した商品のICタグを販売者やメーカーなどに返却や郵送すると、ポイントに交換できるなど、排出量が少ない商品を買う動機付けとなることが狙いだ。

 個別商品でのCO2排出量の把握はこれまで難しかった。まして消費者を巻き込んでCO2削減を進める商品単位のスキームは珍しい。予定している実験ではICタグを使うことで商品製造から消費者に届くまでのCO2排出量が分かり、目に見える形で消費者に訴求し、参加意欲を高められるとみている。

 09年12月、凸版印刷では約1カ月間、ポイントを記録できるオリジナルICタグ付きエコバッグを使った実験を行った。実験には上板南口銀座商店街(東京・板橋)の30店舗が参加。ICタグをエコバッグに添付した限定300枚を商店街を利用する顧客に無料配布した。レジ袋の利用を断ってエコバッグを利用する際に店頭に設置した専用装置で来店回数と日時、特典のポイント付与情報をICタグに記録する試みだ。

 わざわざポイントカードを取り出さなくても、バッグを近づけるだけで記録できる。荷物などで手がふさがっていても大丈夫で、特に高齢者などからは好評という。期間中には通常よりも2〜3割レジ袋の使用量が減ったという。

 小さなICタグが環境に負担をかけず、消費者や地域の取り組みを支える大きな役割を今後も果たしていきそうだ。

 この特集は黒田信、吉村慎司、五十嵐孝、岩本健太郎、鈴木淳、岸本まりみが担当しました。

【図・写真】小型ICタグで二酸化炭素削減の実証実験を行う

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