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第2部eリテール特集――ポイント、電子マネー、街に浸透、1人1枚時代。
決済場面、地方に拡大
1人1枚時代を迎えた電子マネー。利用できる拠点はコンビニやスーパーから、地方の商店街などにも広がりつつある。販促向けのポイントを活用する対象も、これまで取り組みが遅れていた書店業界や地域などにも拡大してきた。電子マネーとポイントという仮想通貨は今後、商品やサービスの販売にますます重要なインフラとなりそうだ。
電子マネーの先駆者「エディ」や、流通系電子マネーの「ワオン」や「ナナコ」などの利用拠点が増えている。かつては都市部のコンビニやスーパーなどが中心だったが、地方の商店街や自治体など、決済に利用できる場面は拡大の一途だ。
「ワオンは釣り銭が出ないので便利」と笑うのは60代の女性だ。北海道北西部の留萌市。人口は2万5千人程度だが、イオン系スーパーの「マックスバリュ留萌店」での決済に占めるワオンの割合は5割を超える。利用者の7〜8割は60代以上の高齢者だという。
電子マネーは、鉄道系電子マネーと親和性が高い定期券を持つサラリーマンや、インターネット通販の利用者が多い都市部から普及した。それが、利用拠点が地方に広がり、いまや「IT弱者」であった高齢者も重宝する技術となりつつある。1枚あれば多様な決済に使えるユニバーサルサービスとしての地位を獲得し始めている。
2010年1月末時点での主要前払い式6電子マネーの利用可能な拠点数(自動販売機やタクシーなど含む)は、延べ46万6千カ所。昨年1月末に比べて45%も増えた。拠点は毎月1万〜3万カ所ずつ増えており、生活のあらゆる場面に広がってきた。
1月末時点で最も拠点数が多いのはビットワレット(東京・品川)のエディで17万5千カ所。次いで東日本旅客鉄道(JR東日本)「スイカ」の8万カ所が続く。
流通系ではワオンが4万7千カ所、セブン&アイ・ホールディングスのナナコが2万7千カ所。それぞれグループの店舗以外での利用が増えているのが特徴だ。ナナコは09年10月から東京都葛飾区のリリオ商店会での利用を始めた。導入した店は「ナナコ」が使えますとのぼりを立てて、隣接するイトーヨーカドーを訪れる顧客にアピールしている。ワオンは地方の商店街に加え、09年12月から大阪・難波の地下街にある150店舗でも使えるようになった。
鉄道系も利用場面が広がってきた。スイカは1月下旬から東京都小平市で、住民票や印鑑証明など市役所の発行手数料など収受を始めた。他の地方自治体で導入する動きも増えている。
後払い式を含めると発行枚数が1億3千万枚を超した日本は、電子マネー1人1枚時代に突入。すでに「世界一の電子マネー大国」(野村総合研究所)であり、今後は新たな用途開発やあらゆる決済場面への浸透で、世界をリードする場面もありそうだ。
【図・写真】電子マネー「ナナコ」を導入したリリオ商店会の果物屋「みのりや」(東京都葛飾区)












