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マック改革最終章へ――これからは踊り場、2011年、FC転換一巡。

2009年03月23日 / 日経MJ(流通新聞) このエントリーをはてなブックマークに追加

「コアな客」増やし突破口

 「二〇一一年問題」――。日本マクドナルドHDは一一年一月から米国本部に払うロイヤルティーの料率が上がる。現在、直営店とFC店を合わせた全店売上高の二・五%を払っているが、これが三%となる。

 〇八年十二月期の全店売上高約五千百億円で計算すると、ロイヤルティー負担は百二十七億円から百五十三億円に、二十六億円増す。経常利益の約一四%にも当たる負担増だ。

 一方で、同社は〇七年から利益率の向上などを狙い、直営店をFC店に切り替えている。店舗数で直営店とFC店の比率を七対三から三対七に逆転させる。この目標達成年次が早くて一〇年だ。前期の店舗売却益は約五百店で四十三億円。残り千店強を売却すれば、今後二年ほどは毎年平均で同水準の店舗売却益が期待できる。

 ロイヤルティーの負担が増え、直営店の売却益という底上げ効果が途切れる。それが同社が抱える「二〇一一年問題」だ。

 さらに今期以降、五年間をめどに数百店規模で売り上げの少ない店舗を閉鎖・移転する。一九九〇年代半ばから商業施設などに出店した「サテライト店」などが対象で、原田氏が「負の遺産」と言い切る懸案だ。二〇一一年問題などを控え、既存各店の収益を高める必要に迫られている。

 原田氏は就任以来、社内の意思決定や企業風土など土台からの改革をはじめ、増収策、増益策を打ち出し続けてきた。店長の残業代問題や店舗要員の積極採用など、人件費構造の整理にも手を付けた。収益構造を改革するための、骨太の策を講じる余地は狭まっているようにみえる。

 原田氏は「外食全体からみればハンバーガー市場の比重は低く、市場を開拓する余地はなおある」と強調する。だが、都心部を中心に新規出店による拡大が見込めない中、既存店を利用している顧客に現状より多く飲食してもらい、他の外食店に逃さないための取り組みが重要になる。

 成長ののりしろが大きかった過去五年間と今後とは異なる。景況の見通しは不明だが、外食市場は長期的には縮小に向かう。

 今後は収益の上積みに必要なコストがこれまでよりも大きくなり、個別の施策で失敗するリスクも大きくなる。成長が鈍化する兆しが見えると米国本部や株式市場などからの圧力も高まる。社内全体で追い立てられるムードが強まれば、何かを機に緊張感が途切れるおそれもある。原田氏の手腕への期待と要求水準は年々、高くなっていく。

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