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マンションで太陽光発電、オリックス不動産や大京が設置(戦略分析)
電力、各戸で利用
エネルギーや不動産大手が太陽光発電システムを採用したマンションの建設を始める。JX日鉱日石エネルギーは屋上に設置したパネルから電力を各戸に供給するシステムを、来春、埼玉県南部のマンションに納入する。オリックス不動産は東京都武蔵野市で年内着工の物件に、大京は来年3月完成のマンションに同様のシステムを設置する。戸建て住宅が中心だった太陽光発電の利用が、集合住宅に拡大する。
JXエネルギーは三洋電機製の太陽光発電パネルを集合住宅で使うシステムを開発し、マンション開発会社に販売する。第1弾として、埼玉県南部に建設する6階建てで100戸前後のマンションに納入する。
屋上に500枚程度のパネルを敷き、各部屋に発電能力1・2キロワット分のパネルを割り当てる。各部屋に割り当てたパネルが発電した電気が供給され、余剰電力は電力会社に販売する仕組み。太陽光発電システムがない場合より、電気料金は月平均で4000円程度安くなるという。
来年度中に10棟以上のマンションへの導入を目指す。JXエネルギーでは既存マンション向けにも、大規模改修などの機会に管理組合に対し、採用を働き掛ける。
オリックス不動産は地上3階、地下1階建てのマンションの屋上に太陽光発電パネルを設置。1戸あたり12枚のパネルを割り当てる。1戸あたりの発電能力は1・02キロワットで、同社の試算によれば、余剰電力を電力会社に売って得られる収入は月平均2000円程度になり、電気代を節約できるという。太陽光の発電量が多い昼間に不在がちな居住者ほど収入が多くなり、より多くの経済的なメリットを享受できる。
大京は横浜市に建設するマンションに太陽光発電を採用する。月々の電力料金を20%程度割安にできるという。NTTファシリティーズが開発したシステムを採用した。NTTファシリティーズは大京以外にも来年度以降、同様の仕組みを首都圏のほか北海道や関西などの9棟のマンションに導入する計画だ。
売電価格上昇、すそ野拡大
太陽光発電システムの採用がマンションに広がり始めた背景には売電価格の上昇がある。制度変更によって電力会社が余剰電力を買い取る価格が上昇し、マンションに設置するメリットが高まった。マンション向け需要が拡大すれば、太陽電池市場のすそ野が広がる。
昨年以降、太陽電池の国内市場は前年比倍増のペースで拡大している。原動力が住宅用の需要だ。2009年度の出荷量のうち、8割強を住宅用が占める。その大半が屋根面積が広い一戸建て住宅向けだった。これまでマンションの太陽光発電の利用は、エレベーターなど共用部の電源に使われる程度だった。1室あたりの屋上面積が狭く、家庭で使うだけの十分な電力量が得られないと判断されていたからだ。
昨年11月、太陽光で作った電気のうち、余剰分を電力会社が従来の2倍の単価で購入する制度ができた。太陽光発電の能力が小さくてもメリットが得られるようになり、マンションでの利用が見直されるようになった。「太陽電池の持つエコのイメージが、販売に好影響を与える」(大京)との期待も大きい。
ただ、太陽光発電パネルの初期投資額は依然として割高。建設コストの上昇につながり、分譲価格の引き上げにつながる可能性もある。利用者の納得を得られる分譲価格を提示できるかが、本格的な普及のカギになる。













