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素材各社、土木・住宅、補修需要狙う、橋梁や水道管老朽化が進展。
公共事業の減少補う
素材各社が土木・住宅分野の補修材料事業を強化している。住友大阪セメントは2009年11月に橋げた再生事業でプロジェクトチームを発足。積水化学工業も給排水管のリニューアル事業に参入した。公共事業の抑制で新設需要は大幅に減少しており、社会インフラの老朽化の進展で拡大が見込める補修需要の取り込みを急ぐ動きは今後も加速しそうだ。
「想像もしなかった」。住友大阪セメント建材事業部の二川敏明・東京建材グループリーダーは、積雪地帯の山間部にある老朽化した橋の現場を見て驚いた。道路の路面に雪解けを促す融雪剤を長年使用した結果、同剤に含まれる塩素分が鉄筋コンクリートに付着。雨水が鉄筋に触れさびになり、強度が劣化した。
「(橋が)壊れた後では遅い。先に手を打たないと原状回復すらままならなくなる」。二川リーダーは予測を超えた潜在的な需要があると分析。技術と営業を組み合わせた6人体制で「橋梁(きょうりょう)レスキュープロジェクト」を立ち上げた。
さびに強く、軽量化が可能な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)をセメント材料と合わせて使用する補修材料を建設会社に供給。橋への施工方法や施工に適したセメント素材なども提案していく。
国土交通省によると、1950年代以降に橋の設置件数が急速に増えており、2010年代に相次ぎ耐久年数の指標である50年を超える。26年度には国内に敷設された橋の約半数が築50年に達するという調査もある。
リフォームで最も需要が高い分野の1つが築年数とともに腐朽が進む水回り。とりわけ給水用の水道管はその代表例だ。積水化学工業は曲げやすく強度も強いポリエチレン樹脂管や、耐火性能の高いパイプなどリフォーム工事に適した製品を中核に据えて販売量を増やす戦略だ。
汎用の水道管の需要が先細る中、改修の目安とされる築30年を超えたマンションの戸数は09年末で83万2000戸あるとみられる。岸谷岳夫水インフラ事業部担当部長は「改修工事のニーズは今後も増える」として、10年度までの2年で計25億円を創出することを狙っている。
住友スリーエムもひび割れした浴室タイルを補修する新素材を開発、09年12月から販売を開始した。タイルの上からパネルを張り付ける方式で、基材のタイルを外さず施工するため、作業性が高いという。
高度成長期にラッシュになった建築物や構造物の補修事業は、今後も伸びが期待されている。各社とも公共事業の落ち込みを補うため、こうした需要取り込みを急いでおり、低迷する新規案件に代わって新たな主戦場となりそうだ。(後藤健)











