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(社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向【(社)日本建材・住宅設備産業協会】

日中経済協力会議及び現代建築産業分科会報告

2010年08月03日 このエントリーをはてなブックマークに追加

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1.日中経済協力会議(5月31日~6月1日)

 中国遼寧省瀋陽市で第10回日中経済協力会議が開催された。今回の会議は、開放、協力、実務、革新の理念により、「協力を深め、互いに利益を得る」というテーマを強調し、日中双方のVIP会談、首脳ラウンドテーブル、専門分科会(現代建築産業、低炭素経済、設備製造業、緑色農業)などを通じて、経済貿易協力の新たな分野、新たなルート、新たな措置を検討し、中国東北地方の重点産業集積区の開発建設への日本企業の参加を促し、両国の地域間経済協力の新たな局面を切り拓くものである。

 会議は中国の遼寧省、吉林省、黒龍江省、内モンゴル自治区の人民政府、及び日本の日中経済協会、日中東北開発協会が共同で主催し、瀋陽市人民政府がその運営にあたった。中国側は上記主催者に加えて、大連市、長春市、ハルビン市、フフホト市などの市政府の幹部、経済団体関係者、企業関係者など450名余りが参加した。日本側は日中経済協会、日中東北開発協会、東北経済連合会、並びに北海道、東北地方などの県や市の幹部、経済団体関係者、企業関係者など300名余りが参加した。

5月31日午前、日中首脳ラウンドテーブルが開催され、日中両国の地方政府首脳、経済団体及び企業関係者が本会議のテーマをめぐって講演を行い、意見を交換した。日中双方は、ハイテク産業・現代設備製造業・現代サービス業、及び新エネルギー・省エネルギー・環境保護などの新興産業と低炭素経済などの分野の協力をより高いレベル、より幅広い分野に広げることで意見が一致した。

2.現代建築産業分科会

建産協 富田育男専務理事
建産協 富田育男専務理事

5月31日午後、4つの専門分科会が開催され、その一つである「現代建築産業分科会」は建産協の富田専務理事が日本側発表の司会役を務めると共に6月1日の同分科会総括発表を担当した。
 「現代建築産業分科会」は、今回初めて取り上げられた産業分野であったにも拘わらず、中国側及び日本側共に6件と盛り沢山の発表に加えて、中国側約100名、日本側約50名と多数の参加をいただき、日中双方からの建材産業におけるニーズとシーズ情報が幅広く具体的に提供され、今後の具体的ビジネスマッチングに展開できるベースが存在することが明らかになった。

 その背景には、「省エネ・環境・持続性」という人類的テーマに取り組む世界の姿勢が浸透しつつあるものと推察される。少子高齢化で建材産業市場が縮小する中で住環境の品質を追求する日本と、経済成長及び生活環境の抜本的改善の進む中国ニーズとの融合に価値が見出せる可能性が極めて高い産業分野であると考えられる。そのため必然的に注目を浴びる分科会であったと認識している。

 しかしながら、文化や法制度の違いを前提に日本製品を利用した設計技術、中国の現代建築に必要な建材の現地生産、施工に必要な技術者の育成など、幾多の課題も存在すると思われる。また、日本の建材メーカーには、既に中国生産や販売を推進している企業も存在するが、まだそれ程多くはない。それらの企業が抱える課題にも注目する必要がある。
 このように現代建築産業の全体像、ニーズとシーズ及び課題を理解することが出来、日中にとって非常に有意義な分科会であった。

【中国側講演概要】

 中国側からは、建築材料工業計画研究院の立場から中国の建築産業の市場動向・ニーズ・課題などが紹介され、続いて、黒龍江省、内蒙古自治区、長春市、フフホト市、瀋陽市など省や市レベルの講演があり、幅広く現状把握することが出来た。

1. 中国建築材料工業計画研究院
建築市場の規模・成長率・投資額などの現状と今後の市場及び技術の動向につき説明された。瀋陽での近代建築産業の発展は大いに期待されるとのことであった。

2. 黒龍江省
環境に優しい、省エネ建築の普及など積極的に展開し一定の進展が得られたと説明された。しかしながら、厳寒地域であることから建築省エネの要求は相当大きく、更なる省エネ建築普及の強化が必要とのことであった。

3. 内蒙古自治区
自治区の概要(地理・投資・GDP・建築産業など)説明があり、建築産業は地区経済の基幹産業であるとの説明であった。また、自治区の建築産業発展の優位性やデメリットを分析し、今後の発展の考え方へと展開されている。

4. 長春市
住宅の品質引上げ、住宅建設の集約型への変換を目指し、国家の住宅産業現代化の試験拠点都市として推進中である。しかしながら、長春市の住宅産業の現代化を図るには、種々の政策のタイミング、製品や技術品質のレベルアップが必要であり、その具体的課題と対応策が体系的に説明された。

5. フフホト市
市の概要(自然・地理・人口・経済・財政など)に加えて、建築産業の現状と課題及び未来の発展の説明があり、建設プロジェクトとして"都市建設の10年巨変"マスタープランを推進し、環境保護・省エネ・再生エネルギーなどへの積極的な取り組みが紹介された。

6. 瀋陽市
工業都市の低炭素時代への対応を、鉄西工業地帯の発展歴史とポスト工業時代への構造転換という観点で検討された。その過程で、生態居住区の建設を試験的に実施、さらに将来的には緑色建築という持続可能な建築の発展戦略にも言及された。

【日本側講演概要】

 建設産業の立場からの鹿島建設、建材関係の旭硝子、ニチハ、新日本製鐵、TOTO及び品質面から建材試験センターと6件の発表があり、中国の現代建築産業に貢献出来る製品や技術或いは中国での事業概要などを幅広く紹介した。今回ご紹介した製品や技術は日本の建築産業の一部だが、多くの企業が地球温暖化対策や環境保護、さらには安心・安全という社会的ニーズに応えるため、精力的に改善・改良活動を推進している。

1. 鹿島建設株式会社
「現代建築産業の目指すもの」

2. AGC 旭硝子株式会社
「建築産業において省エネルギー・環境保護に貢献するガラス」

3. ニチハ株式会社 
「日本の住宅用外装材とニチハ株式会社のご紹介」

4. 新日鐵株式会社
「建築構造用鋼材の最近の動向」

5. TOTO株式会社
「環境浄化技術「ハイドロテクト」について」

6. 財団法人建築試験センター
「日本における建築材料をめぐる動きと建材試験センターの役割について」

3.瀋陽現代建築産業園見学ツアー(6月1日)

 現代建築産業園は瀋陽市政府が建築・建材産業を発展させるため、40平方km(東京ディズニーランドとディズニーシーを合わせた広さの40倍)の土地を提供しており、第一期として12平方kmの建築産業園を建設しており、約50社が進出している。2015年には売上額は2000億元を見込んでいる。

 中でも、瀋陽遠大集団は生産販売量世界最大のカーテンウォールメーカーで、広大な敷地面積を有し、100m四方もある展示室に数多くの製品を展示していた。日系企業はまだ数社の進出だが、分科会でも議論されたように、建設工法の合理化や環境・省エネ建材のニーズは高く、日系企業の進出が期待されている。


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(社)日本建材・住宅設備産業協会 プロフィール

(社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向

(社)日本建材・住宅設備産業協会は、昭和24年に(社)日本建設材料協会として発足し、 昭和63年に建材産業全般に関わる企業・団体を横断的に広く関係を取り持つ役割を担うべく、(社)日本建材産業協会 (経済産業省認可)へと改組・改名しました。そして、平成17年(社)日本住宅設備システム協会の事業を引き継いだ際、現在の(社)日本建材・住宅設備産業協会へと改名しています。協会独自の自主委員会による事業に各種補助・委託事業を加え、調査統計、技術動向の情報収集、建材の標準化、品質保証、省エネ・環境など各種事業を行っています。

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