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(社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向【(社)日本建材・住宅設備産業協会】

内装用折戸の製品安全指針((社)日本建材・住宅設備産業協会)

2007年10月04日 このエントリーをはてなブックマークに追加

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当協会品質委員会(組織改変により現在は品質部会)では、室内開口建具である内装用折戸の丁番周辺隙間の指挟み事故に関し、乳幼児を対象とする安全指針の検討を行い、平成19年4月4日に検討結果を「内装折戸の製品安全指針」として以下のとおりまとめた。関連業界において、内装用折戸製品の安全性向上と一般消費者の安全性の認識をたかめるための一助としてご活用いただきたい。

1.はじめに

 内装用折戸は、丁番を介した扉パネルを折りたたみ、開閉を行う広く一般の建具・家具に採用されている構造であり、住宅の内装の洋風化と共に、主にクローゼット扉、開閉間仕切などに用いられている。間口の広い開口部にも扉パネルの枚数を増やすことで対応でき、また、閉めたときに扉パネルが重ならず、フラットに納まるため、意匠性が高いことが特徴である。開戸、引戸と共に戸建住宅にも集合住宅にも広く普及している一般的な室内開口部の建具構造である。

 折戸は2枚の扉パネルを丁番で留める構造が基本単位となっており、丁番の上下に隙間がある。折戸を閉める動作を行う際に山型に折れた丁番の上下にある隙間に指を挟む可能性があるため、現在流通している折戸製品について注意喚起を行っている。(※1)

 しかしながら、平成16年の自動回転ドア事故、平成18年の家庭用シュレッダー事故以降、製品の安全性に対する社会的要請が強くなってきているとともに、平成19年5月には消費生活用製品安全法が改正施行され、製造者が製品事故を把握し、一般消費者に対して情報提供を行うことが強化されることとなった。このような社会情勢を踏まえて、開戸、引戸に比べ開閉動作を行う上で、一般消費者にも安全性の認識を求める必要性が高いと考えられる折戸丁番部の上下の隙間に関して、(社)日本建材・住宅設備産業協会 品質委員会では内装用折戸安全対策検討会を発足させ、本指針の策定を行った。(※2)


< 解説>

※1:丁番周辺の危険性については従来から認識されており、本指針の策定以前からPL法等に関連して製造者は取扱説明書、本体への警告表示などの注意喚起を行っている(参考:「内装建材の警告表示に関するガイドライン〈適切なPL法対応に向けて〉」(社)日本サッシ協会・(社)リビングアメニティ協会)。

※2:内装用折戸について協会で事故の調査を行ったところ、事故の報告はすべて木質系の折戸であり、浴室用折戸や金属製折戸では事故の報告はなかった。よって本指針では、クローゼット扉、開閉間仕切などに多く見られる木質系の内装折戸を対象とした。
 また上記の事故の調査では、被害者はほとんどが乳幼児であった。さらに、子どもに対する安全性が家庭内の製品に求められるようになってきているため、本指針は乳幼児を対象とした。


2.適用範囲

 この指針は、一般家庭で用いられる内装用折戸の扉パネルと扉パネルの隙間のうち、乳幼児が指先を挟み込む可能性のある高さ(床面より1m以下)の箇所に適用する。


< 解説>

対象者
 乳幼児とは、取扱説明書などを読むことができない未就学の子どもとする。

対象とする箇所(隙間)
 本指針では扉パネルの丁番がついている側の隙間を対象とする(図1、図2)。


図1 適用範囲

図2 対象とする隙間(断面図)

対象とする事故
 本指針では図1の隙間に指先が入り込み、折戸が閉められ(丁番が開いて)裂傷などを負う可能性の高い事故を想定している(図3)。


図3 対象とする事故

対象とする高さ
 「子ども用製品の安全性に関する調査研究報告(平成11年度)」((財)製品安全協会、平成12年3月)P.70 図1.子どもの寸法と動作に対応した建築設備寸法より「扉を開ける」「物をとる」を参考に対象とする「子どもの身長×4/5」を参考にした。
 「子どもの身体特性に基づく機械製品の安全対策設計指針に関する調査研究(2005年4月〜2006年3月)」((社)人間生活工学研究センター)において、満5歳児・満6歳児の身長の中央値はそれぞれ1,088mm、1,160mmである。
 上記より適用範囲の高さを床面より1m以下とした。


3.隙間の設計寸法についての指針

 製造者は折戸製品の設計にあたり、開閉の途中の状態も含めて、適用範囲に5mm以上13mm以下の隙間を設けない。
 やむを得ず上記の隙間が設計上生じる場合は、重大製品事故が起こらない措置をとる。


< 解説>
本指針は製造者が製品設計を行う上での指針とする。製造者は本指針に従って製品設計を行う場合、図4の扉パネルが、開閉にあたって動くあらゆる角度において、対象とする隙間が指針に定めた数値の範囲にならないように設計する。


図4 対象とする隙間と角度


隙間の指針は、「子ども用製品の安全性に関する調査研究報告(平成11年度)」((財)製品安全協会、平成12年3月)P.51 表1.< すき間及び開口部の分類>より手指の(対幼児)の数値を引用した。

指針の「重大製品事故」とは消費生活用製品安全法(平成19年5月改正施行)で定義される事故を指す。:法第2条第5項,施行令第4条各号及び施行規則第2条各号

製造、施工での誤差を設計寸法に見込むことも必要であるが、施工者および使用者に対して、以下のような隙間の寸法に変化を加える要因があることを伝えておくことも必要である。
※施工者に対して:隙間を変更する加工をしないこと
※使用者に対して:木質材料の特徴として設置してある場所の温湿度環境によって扉パネルに反りが生じ、隙間が変化する可能性があること
(参考:(社)リビングアメニティ協会HPアメニティカフェ「内装ドア」●内装ドアの反り


4.製品安全情報等の通知の指針

4-1.取扱説明書等
 一般消費者、特に乳幼児のいる家庭に対して、下記の文例を参考に取扱説明書、ホームページ、カタログ等へ注意喚起の表示を行う。

【文例】扉を折りたたむ時に、扉と扉の間に隙間が生じ、この隙間に指をはさんだまま扉を閉めますと大きなけがにつながる可能性があります。
 乳幼児が単独で開閉操作を行わないよう、また、乳幼児が近くにいる時の扉の開閉に十分ご注意されますようお願い申し上げます。

※部品の名称、漢字の使い方、送り仮名、言い回し等は各製造者の製品や文体に対応させて適宜変更することができる。
※必要に応じてイラスト等を付し、分かりやすい表現にする。

4-2.施工説明書
 本指針に則して製品設計を行った製品の、適用範囲の部分について、隙間に挟み込みの危険が生じるような加工を施さないよう、施工説明書に文例を参考に注意喚起の表示を行う。

【文例】扉と扉の間の隙間が広くなるような加工はしないでください。広がると乳幼児が指を挟むおそれがあります。

※部品の名称、漢字の使い方、送り仮名、言い回し等は各製造者の製品や文体に対応させて適宜変更することができる。
※隙間に改変を加えられない構造の場合は、この表示は必要としない。


< 解説>
丁番周辺の危険性については従来から認識されており、本指針の策定以前からPL法等に関連して製造者は取扱説明書、本体への警告表示などで注意喚起を行っている(参考:「内装建材の警告表示に関するガイドライン〈適切なPL法対応に向けて〉」(社)日本サッシ協会・(社)リビングアメニティ協会)。

本指針は、乳幼児に対する安全性を対象としているため、従来の表示の表現を特に小さい子どもを持つ親に向けたものに改めている。

扉パネルの反りなどによって隙間が変化することについて、3.の解説を参考に取扱説明書に記載することもできる。


5.指針の運用および改訂等について

5-1.指針の運用について
 本指針は内装用木質系折戸の製造者がより安全な製品を開発・製造する参考とするためのものである。製造者がさらに安全な製品や機構を開発することを妨げるものではない。
 本指針は法的な拘束力を持つ規制的なものではない。

5-2.指針の改訂等について
 本指針が適用範囲での安全性について不十分と判断される場合、必要な改訂を行う。

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(社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向

(社)日本建材・住宅設備産業協会は、昭和24年に(社)日本建設材料協会として発足し、 昭和63年に建材産業全般に関わる企業・団体を横断的に広く関係を取り持つ役割を担うべく、(社)日本建材産業協会 (経済産業省認可)へと改組・改名しました。そして、平成17年(社)日本住宅設備システム協会の事業を引き継いだ際、現在の(社)日本建材・住宅設備産業協会へと改名しています。協会独自の自主委員会による事業に各種補助・委託事業を加え、調査統計、技術動向の情報収集、建材の標準化、品質保証、省エネ・環境など各種事業を行っています。

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