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(社)日本建材・住宅設備産業協会より〜建材業界の最新動向【(社)日本建材・住宅設備産業協会】

ISO/TC89(木質系パネル)上海国際会議報告

2010年05月17日 このエントリーをはてなブックマークに追加

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 2010年3月24日(水)~26日(金)、中国上海市のRainbow Hotel Shanghaiにて、ISO/TC89(木質パネル)国際会議が開催され、SC1(繊維板)、SC2(パーティクルボード)、SC3(合板)、WG5(試験方法)及びPlenaryの会議が行われた。

 SC1及びSC2では各々繊維板とパーティクルボードの分類と要求性能が、SC3では化粧合板やブロックボードが審議されている。
 また、WG5では、シックハウス関係のホルムアルデヒド測定方法について、デシケータ法(日本提案)、スモールチャンバー法等が審議されてきている。
 TC89は議長及び幹事国がドイツであり、我が国を含む30ヶ国がPメンバーとして活動しているが、さいたま市、上海市と東アジアでの連続開催となったこともあり、今回はアジアからの参加者が半分以上を占めるとともに発言も積極的であった。
 日本からは重要審議事項を有するSC1, SC2, WG5 関係に5名、SC3に2名、Plenaryでは総勢8名が参加した。

出席者 (Plenary)

日本側出席者:
渋沢龍也 SC1&2国内審議会委員長((独)森林総合研究所 複合化研究室長)
神谷文雄 SC3国内審議会委員長(セイホク(株) 技師長)
宮本康太 SC1&2国内審議会委員((独)森林総合研究所 積層接着研究室主任)
高橋英明 SC1&2国内審議会委員(ホクシン(株) 技術開発部長)
鈴木滋彦 SC1&2国内審議会前委員長(静岡大学 農学部 教授) Plenary参加
他3名(事務局)
ISO/TC89関係者: Dr.Steffen Tobisch (TC89 Chairman)
Dr.Alan Halligan (SC1&2 Convenor)
Dr.Bernard Chevaldonnet (SC3 Convenor)
他29名

 今回の上海国際会議は、日本にとって重要案件が多いため、以下の対応策で臨んだ。
 ・事前準備を計画的かつ綿密に行ない、関連情報をSC1&2の議長であるHalligan氏に事前報告し意見・指摘を受けた。
 ・上海会議の前日には、SC1&2の議長であるHalligan氏と個室にて事前打ち合わせを十分行ない、日本の提案や主張内容につき理解を求めた。
 ・各々の重要案件の責任者が出張参加して直接意見を述べる体制を採った。

 これらが奏功し、日本の主張は程度の差はあれ基本的に受け入れられることになった。特に、デシケータ法の検量線作成頻度が1ヶ月から6ヶ月に延長出来れば、産業界の負担が大幅に削減できる。また、乾式繊維板の日本の性能をNew products として規定出来ればJISとの整合が図られ、産業界にとって好都合である。これら改訂版の制定を着実に進め、次回2011年9月に開催予定のオーストラリア国際会議での達成を目指す。
 なお、今回の上海国際会議への参加は、日本繊維板工業会、日本規格協会の多大なるご支援により実施されたものであり、事前準備では国内審議委員会委員及び関連の方々に積極的に協力いただいた。

 次回の開催は2011年9月に豪州 シドニーで開催する予定である。

日本からの主要な提案・意見等の審議内容

(1)SC1 ; ISO/DIS 16895-2 Wood-based panels-Dry process fibreboard-Part 2: Requirements (乾式繊維板の要求性能)
・日本から、「合板との比較を意識して軽量かつ曲げ強度に優れた特性を得るため、製品構造が断面方向で表面が密、中央部が疎となっている。その結果、剥離強度が犠牲となっているものの、日本市場で今まで問題が発生したことは無い」との説明を行ない、日本の製品特性をベースにして、乾式繊維板の要求性能を提案した。
・中国から、日本の製品は既発行のPart1では想定しておらず、New Productsと考えるべきではないか、との提言があった。
・議長より、FDISの投票は既に3度延長しており、今年6月末の投票期限をさらに延長することは出来ない。致命的な問題が無いなら不完全ながらもISO化して定期見直しで逐次改訂していきたいとの意思表示があった。決議としては、FDIS投票へ進むが、日本の提案はNew productsとして次回定期見直しで審議することが織り込まれた。

(2) SC2 ; ISO/DIS 16893-2 Wood-based panels-Particleboard--Part 2: Requirements(パーティクルボードの要求性能)
・議長から、製品の種類、使用条件、厚みにより比例関係になる特性と、大きく影響を受けない特性がある。その点を考慮して要求性能の規定を審議する方針が打ち出された。
・日本からは、その議長方針及び日本メーカーの要求を照らし合わせて、剥離強度や弾性係数につき修正案を提示した。
・決議としては、上記を織り込んで6月末までにFDIS投票へ進む。

(3)WG5 ; ISO12460-4:2008 (Wood-based panels -- Determination of formaldehyde release -- Part 4: Desiccator method)(デシケータ法)
・日本から、検量線の作成頻度延長の改訂を提案した。日本の企業が1年間に亘って試験してきた結果をデータに基づいて説明し、検量線の傾きの再現性の精度は高く、1ヶ月の頻度を6ヶ月に延長しても問題無いと主張した。
・これに対し議長より、根拠なく6ヶ月への延長は不良品発生率の増加などの不安があるとの意見があり、日本提案をサポートするHalligan氏(SC1&2の議長)の調停案が提示され、承認された。
・決議は、「一週間毎に作成する検量線の傾き平均値のバラツキが2%以下であれば、検量線の確認間隔を延長することができる。但し、その延長の正当性の根拠となる記録を保存すること。」

(4)床材展示会「China Floor 2010」(半日見学会)
本国際会議の途中に、同時期に開催されている床材展示会の見学会が計画されており、ほぼ全員が参加した。
・会場は、上海市の中心近くで、出展者は100社/区画*6区画=600社程度と大規模。
・日系企業は1社しか確認されず、殆どが現地企業(外資系も含む)と思われる。
・床材は圧倒的に木質系が主流であり、石+絨毯の文化から革新されようとしている。

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(社)日本建材・住宅設備産業協会は、昭和24年に(社)日本建設材料協会として発足し、 昭和63年に建材産業全般に関わる企業・団体を横断的に広く関係を取り持つ役割を担うべく、(社)日本建材産業協会 (経済産業省認可)へと改組・改名しました。そして、平成17年(社)日本住宅設備システム協会の事業を引き継いだ際、現在の(社)日本建材・住宅設備産業協会へと改名しています。協会独自の自主委員会による事業に各種補助・委託事業を加え、調査統計、技術動向の情報収集、建材の標準化、品質保証、省エネ・環境など各種事業を行っています。

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